後期研修医募集

熊本県内のすべての病院と診療協力を行っております

新入局員挨拶

村本太郎

村本 太郎 Muramoto Taro

初めまして。令和5年度に熊本大学病院呼吸器外科に入局しました村本太郎と申します。
私は熊本大学医学部を卒業後に、熊本大学病院の研修プログラムで、前半1年間は熊本大学病院、後半1年間は熊本市民病院で初期臨床研修を行いました。学生時代の臨床実習で呼吸器外科をまわった際に、手術で縫合等を学生にも積極的にやる機会を与えてくださり、初期研修の際に外科系でローテートするなら呼吸器外科と決めていました。研修当初は正直なところ進路として外科系は全く考えていなかったのですが、研修医1年目に2ヶ月間大学の呼吸器外科をローテートした際に、先生方の素晴らしい手術を目の前で見たり、手術に何度も入って開胸や縫合等を実際に自分でやったりする内に、実際に自分で手を動かして患者さんを治療する楽しさを知り、外科の道を考えるようになりました。研修医2年目の熊本市民病院では主に消化器外科の手術を経験して、そこでさらに外科への興味が深まり、この度外科を志すきっかけとなった呼吸器外科に入局する運びとなりました。
4月より熊本大学病院呼吸器外科スタッフとして勤務を開始して、ようやく外科医としての生活に慣れてきた頃ですが、手術の基本的な手技や病棟業務、周術期管理等、まだまだ日々学ぶことが多く、周りの先生方や看護師さんに助けられてばかりです。今後は1日でも早く独り立ちできるように精進していく所存ですので、ご指導ご鞭撻のほどどうぞよろしくお願いいたします。

中尾 洸

中尾 洸 Nakao Ko

はじめまして。令和5年度に呼吸器外科に入局しました 中尾 洸と申します。
私は、熊本大学医学部を卒業し、初期臨床研修は国立病院機構熊本医療センターの研修プログラムで、前半の1年間は熊本医療センター、後半の9か月はくまもと県北病院、最後の3か月は再度熊本医療センターで研修を行いました。くまもと県北病院では大場先生に手術手技からゴルフまで手厚くご指導いただきました。
学生時代のクリニカル・クラークシップから呼吸器外科に興味を持ち、その気持ちは働き始めてからも変わりませんでした。呼吸器外科の手術はどれも見ていて面白いと思いますが、特に肺癌の手術は始まって間もなく肺血管の処理があり、とても緊張感のある手術です。早く先生方のように的確に安全な手術ができるようになりたいと思っています。
現在は新入局員として熊本大学病院呼吸器外科に勤務しております。外科の基本的手技から病棟管理を一から学んでおります。まだまだできないことばかりではございますが、一人前の呼吸器外科医になれるように努力していきますのでご指導ご鞭撻のほどよろしくお願い申し上げます。

留学便り

田中 秀和Tanaka Hidekazu

2022年7月より千葉大学免疫細胞医学教室に国内留学をさせていただき、早くも9ヶ月が経ちました。鈴木教授から「千葉大学で勉強してみないか」と自らの母校である千葉大学を勧めていただいたときは、とても嬉しく、すぐに妻や家族と相談をして、翌日には「是非千葉に行かせてください」と返事をしたことを昨日の事のように覚えています。あの日のあの瞬間は自分のこれからの人生を決める大切な分岐点であったと思いますが、いま考えてみても、千葉に行く決意をして本当に良かったと思います。

昔から知的好奇心の塊であった私には、世界中でまだ誰も知らない、分からないかもしれないことを明らかにしていく研究がとても面白く、惚れ込んでしまいました。今では朝から晩まで研究に没頭し、楽しく充実した毎日を送っています。

私はがん免疫療法について研究をしていますが、この分野は2018年に本庶佑先生が免疫チェックポイント分子を発見したことでノーベル医学・生理学賞を受賞したとてもホットな領域です。免疫学のフロントランナーである千葉大学では「NKT細胞を用いたがん免疫療法」が厚生省の定める第3項先進医療の枠組みで開発が行われ、現在ではiPS細胞から分化させたiPS-NKT細胞による世界初の治験が行われています。私はそのiPS-NKT細胞にエピジェネティクスな変化を加えて、より治療効果の高い細胞を作製する研究を行なっています。

もともと手術が大好きで臨床を離れることに多少の不安がありましたが、研究生活を過ごす中で物事に対する捉え方が変わり、より深い考察をする習慣が身についたと感じます。またレントゲン読影や訪問診療など、これまでとは違う角度から臨床に携わるようになりました。特に訪問診療を行うと、今までは同じ病院、同じ診察室で「その方の病気」を診ていた患者さんを、その方のお家で診療を行うことになります。その方のリアルな姿を見て、生活水準、大事にしているもの、考え方などの価値観を踏まえて「その方」を診るようになりました。これらは今までの病院での診察では決して得ることができなかった貴重な経験で、研究生活を送りながらでも医師としてのスキルアップはできることを感じました。

臨床と研究を両立することは決して容易なことではないと思いますが、どちらも医学及び医療を支える大事な根幹であると思います。今の自分には双方の柱を築き、磨き上げていくことができる環境も時間もあり幸せだと感じます。いまの時間を大切に医学者としての深みを創り上げていきたいと思います。

kk